第9回 「ガンダム劇場化決定」![]() 1980年秋――。 もっとも、これには下地があった。宇宙戦艦ヤマトの再放送から劇場単館上映までの流れが、同じだった。たしかに手伝いはしたが、大枠が決まってからの物であり、早朝に西崎プロデューサーからの電話でたたき起こされ、徹夜行列で収拾のつかなくなっている池袋の劇場に、ロープを担いで行き整理にあたったというのもある意味では部外者だった。アニメーションの劇場作品による初の徹夜組の登場で、マスコミに認識され全国ロードショーに拡大されたとはいえ、そりは同時多発に行動したファンの行動力によるものだった。 ガンダムの劇場化、それの宣伝広報に最初から参加できるというのは、ちょっとした興奮があったのも事実だ。持てる知識と人脈をフルに使えば大きな波になるだろうという予感もあったのである。なにしろ野辺さんは、宇宙戦艦ヤマトの劇場宣伝プロデューサーでもあったのだ。ファンの好みは十分に熟知した人なのだから。 |