第14回 はじめてのコミックマーケット
イラスト/みやもと
2007年12月29日、この歳になってはじめてコミックマーケット通称「コミケ」にサークル参加した。「何でまたいきなり?」という質問は多々あるのだが、要するに体験したかったわけである。
それと僕の野望(?)のひとつに、世界の主要アニメ・マンガイベントの一覧・ガイドブックをまとめたいというものがあったからだ。世界中で数多くのアニメ・マンガイベントが開催されているが、一体どこで、どんなイベントが開催されているのか現状でまるでわからない。まとまった資料が欲しい。僕が欲しいものは、ほかにも欲しい人がいるに違いないという、いつもながらの勝手な論理だ。
それに世界のアニメ・マンガイベントの頂点に立つのがコミケなのだから、ニーズがあるならここしかない。今回参加できれば、次のレポートにさらフィードバックできる。
僕個人のわがままな考え方にもかかわらず、海外のイベント参加経験のある知人に賛同してもらい、イベントレポートも書いていただけることになった。豪華執筆陣、完璧である。
計画は完璧だけれど、それが途中で崩壊しはじめるのは、僕の周りではしばしば起こるパターンだ。はじめての申込みを試行錯誤で完了し、当選通知をいただいた。お願いした原稿もいただいた。ここまではOK。
しかし、自分の原稿と編集が進まない。コミケ開催3週間前の段階で、既に印刷所に間に合わないことが判明。世に聞くコミケ締め切り前の地獄の状況とはこのことか、と覚えなくていいことが知識になる。
その時点で、コピーでも本はできるとの情報をキャッチして、「コピーで行ける!」と開き直る。
ところがコピーでもOKとなると気持ちの緩みができる。再び猛ダッシュで作り始めたのが2週間前。仕事の合間で行うので思った以上に進まない。結局、完成したのは、開催前日の夜10時である。
この時点で世界のイベント一覧は時間不足で完成しないことが判明しており、レポート集のみに切り替えていた。それでもなんとか形にはなったので気持ちは舞い上がる。すごくうれしい。
僕の予定では、あとは新宿駅南口のキンコーズで印刷すればいいだけ。ここは24時間営業で、コピーの質も高いのだ。とりあえず完成した原稿を持って、新宿に走る。
ところがそこで目にしたのは……。
「14人待ちですね。一番前に並んでいるかたは、既に4時間並んでいます」というショップのかたの言葉。
ふと振り返ると、そこには明らかにコミケの出陣に燃える人の列が。コミケ、おそるべし。たぶん、こういうのも「常識」なのかもしれない。また、ひとつ覚えた。
それでも12月29日コミックマーケットの机の一角に、「アニメ!アニメ!」ならぬ「真アニメ!アニメ!」なるサークルが並んだ。
用意された本は、世界のアニメイベントレポート集「真!アニメアニメ 世界のアニメ・マンガコンベンション」。それにアニメ!アニメ!で「海外『ANIME』『MANGA』100の質問」を連載中のロミさんによる「ROBO‐Q」。これは、ロミさんと米国のガンオタ(ガンダムオタク)のグルと呼ばれるかたと、スーパーロボットアニメファンのアニメ談義。それに預かりもののオタク旅行本一種類。なかなかいい感じだ。
参加して楽しかったのは、このエッセイのイラストを描いていただいているみやもとさんをはじめ、すどーがブースにいるらしいということで、普段あまりお会い出来ないかたと沢山お会いできたことだ(みやもとさん、ありがとーございます)。
それと意外な収穫は、出した本のおかげか、アニメエキスポや桜コン(Sakura-Con)のスタッフなど、海外のイベント関係者のかたも顔を出していただいたこと。コミケとは単に本が頒布される場所でなく、コミュニケーションの場所なのだと思った次第。
実は、4年ぐらい前に20年以上ぶりにコミケに訪れて、コミケの総合インフォメーションで「コミケの入り口ってどこですか?」と聞いたのはこの僕だ。
「入り口というか全部が会場です」と案内のかたは、やさしく教えてくれた。僕の頭の中にコミケには入場料はないという知識はあったのだが、入り口はないという知識はなかったわけである。
こんな僕でもサークル参加できるのだから、コミケの懐の深さはすごい。
今回は、知らないことが多くて、いろいろと手間取ったけれど、次回(今年冬目標!)も首尾よくブースが当選したら、今度こそ世界のイベントリスト完成とアニメコンベンションのレポート集第2弾を作成したい!
今回は原稿を書いていただいたロミさん、@シアトルさん、椎名さん、日詰さん、それに当日お手伝いをしてだいた皆様に深く感謝である。こうした人間関係の素晴らしさを確認できる場所としても、コミケは大切な場所であった。
(2008/01/21)
コミックマーケット公式サイト
- http://www.comiket.co.jp/