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ヴォダラク過激派テロがあった町に降り立つビームス夫妻とレントン。病院で瀕死状態のヴォダラクの少女に出会ったレントンは、彼女を救おうと奔走する。一方、レントンの家出を知ったエウレカは動揺を隠せなかった。

 環境が変われば、人の価値観も変わる。死に対する考え方も様々だ。運送業を営むチャールズ夫妻の仕事に付き合うレントンは、死に際したヴォダラクの少女と出会う。両親は、ヴォダラクの聖地で死なせてあげたいと願うが、レントンは生命維持装置のある病院を探して町を駆けずり回る。ヴォダラクの人々にとって、死は終わりを意味しないが、レントンはその考え方を受け入れることができない。人は死んだら終わりなんだというレントンの言葉に、チャールズ夫妻は返す言葉に詰まる。人命を助けたいというレントンの真っ直ぐな思いを、彼らはどう受け止めたのだろうか。そして、少女を連れて街に出たレントンは、自分が絶対だと思っていたことが、他者にとって絶対とは限らないということを思い知らされる。ヴォダラクのテロ行為に巻き込まれた人々は、ヴォダラクというだけで瀕死の少女にも憎しみをぶつけてくる。立場が違うだけで、人の反応はかくも違うのだ。
 チャールズが年頃の息子に苦労している頃、月光号ではホランドが年頃の娘への対応に苦労していた。レントンが月光号から出て行ったことを、ようやくエウレカは知らされたのだ。突然の喪失感に、エウレカはニルヴァーシュでレントンを探しに行こうとする。ヴォダラクの少女に対するレントンのモノローグが、エウレカに対する気持ちにもつながるところが絶妙だ。レントンが頑張った結果なのか、天命だったのか、ヴォダラクの少女は聖地に赴くことなく息を引き取った。レントンは、自分勝手な行動をしてしまったと思い知るが、謝る対象はもういない。どれだけ頑張っても救えないものがあるという話を描こうと思ったと監督は語る。少女の両親が、レントンの思いを汲んで感謝の言葉をかけてくれたのが唯一の救いだろうか。

  「*ディファレンシア」解説
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