「あれは鳥じゃない。プリンス社の、攻撃用ミニロボットの編隊よ。早く」
「ロボットって何?」
もう一度見上げると、おなかに赤い丸い模様をつけた鳥の群れは、僕たちの方に向かって進路を変えていた。どんどん、こっちへ近づいてくる。僕は、ぎょっとした。ほんとだ。あれは確かに、鳥じゃない。異様なんだ。体はサイコロみたいな四角い箱の形をしていて、銀色に光ってる。どれひとつ羽ばたいていないし、頭のところには黒く大きな目が一個あるだけだし、足も一本しかない。おなかのところの模様と思ったのは、大きなボタンだった。どうやってあんなモノが空を飛んでるのか、見当もつかない。ブーン、と鳴き声をあげていた。そんな声で鳴く鳥なんて、いない。
「ピノキオ! 早く!」
ゼペットが走り出した。僕は、もつれる足に必死で力を込めて立ち上がり、ゼペットを追いかけた。だけどやっぱり目覚めたばっかりで、僕は頭がうまく働いていなかったんだ。それとも、そもそもどうしようもない馬鹿なのかな。せっかくゼペットが、大きめのガラクタの箱の陰を選んで、「鳥」たちに見つかりにくいように走ったのに、僕は追いつきたい一心で、まっすぐ走ってしまったんだ。
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