「待って、ピノキオ」
飛行機の外に向かって歩く僕を、ゼペットの震える声が止めようとした。僕は、なぜだか、ゼペットの声には、無条件に従ってしまう。僕は立ち止まった。僕は、その時、どうやってあの銀色のヘンテコ鳥と戦うのか、何も考えてはいなかった。でも、僕は、なるべく力強くゼペットに言った。
「ゼペット。僕に、言ってみて。親方を助けてって」
「親方を……」
「言ってみて、ゼペット」
「親方を、助けて、ピノキオ」
僕は、飛行機を飛び出して、銀色のヘンテコ鳥と戦う親方に向かって、走り出した。

つづく
 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL