親方は、しぶしぶ、
「ちょっとの間だけな」
と、ゼペットの店までついてきてくれたんだ。そしたら、ゼペットの店の前には、たくさんの村人が、ゼペットを待っていてくれたってわけさ。最初、村人たちは僕を見て、
「ロボットだ!」
「ロボットがきた」
と恐ろしがった。けれど、すぐにアントニオーニ親方が、僕の活躍を一生懸命に喋ってくれた。それで、皆、安心したみたいだ。
村人たちは、ゼペットから新しいコートを買って、帰って行った。皆が帰ってしまったあとのゼペットの店には、 僕とアントニオーニ親方と、 ゼペットだけが残った。 村人たちはゼペットを心配していたんじゃなくて、コートを買えなくなることを心配していたんだ、そうに決まってる、とアントニオーニ親方は言った。
「親方は皆に信用あるんだね。それなのにどうして村を出て行きたがったりするの?」
 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL