「どうかな。ワシの電子頭脳は、プログラムで動いとる。人間への攻撃を我慢するってことは、プログラムに無理やり抵抗するってことだ。しかしこのピノキオ坊主の場合は……これは、どうなんだ? 電子頭脳で動いとるんではなさそうに見えるがな。 おそらく、ワシらロボットとは、別のモンだ。 ロボットですらないかもしれん」
ロボットって、なんなんだろう。ゼペットは、無言で僕の鼻にヤスリをあてはじめた。僕は鼻をこすられるむずがゆさを我慢しながら、店を見渡した。
ゼペットの店には、机と椅子と窓があるだけで、他には何もない。奥の部屋が、きっと工房なんだろう。
ゼペットが、僕の鼻にヤスリをかけ終わり、ニスを塗りながら言った。
「このニス。ご先祖様のゼペット爺さんが、 残しておいてくれたものよ。ひと瓶しかないんだから、 あんまり嘘ついて鼻を折らないようにね」
「まかせてよ。僕はもともと、嘘をつくような子じゃないんだよ」
「ほら! また伸びてるじゃない!」
「これは、違うんだ! 僕の体は、カシの木でできてるから、木が伸びただけだよ……いててて」
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