「そのピノキオ坊主はな、プリンス社製じゃない。それどころかお前たち人間の味方になる。さあ、そこを通してくれ。ワシも、人間の味方ができとるうちに、やっぱりこの村を出て行くことにするよ。何、ピノキオをちょいと皆に紹介したかっただけなんじゃ」
「駄目だ」
とクリケット・ジョーが言い、 フォックス中尉がまた動いて、 アントニオーニ親方をすっころばせた。 フォックス中尉の動きは、やっぱり目に見えない。ストン、とフォックス中尉は、元の場所に立った。
「何が駄目なんじゃ。ワシがここから去るのが、お前たちの望みなんじゃろう?」
「せっかくだ。もう少し役に立ってもらおう」
そう言って、クリケット・ジョーは、僕をつかんでいた手を離した。僕は床にドサリと転がった。
「いててて」
「ピノキオと言ったな? お前、プリンス社の攻撃用ミニロボットを、一匹残らず機能停止させたそうじゃないか。ボタンを押して」
「うん。でもそれはたまたまなんだ……あっ!」
クリケット・ジョーが、アントニオーニ親方のゴーグルをはぎ取ったのを見て、僕はぎょっとした。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
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