「ううむむむむ、どうやら、天井が落ちてきたようじゃな」
青い薄明かりと思ったのは、アントニオーニ親方の目だった。カッコいい! 親方は、目をランプみたいに光らせることができるんだ。親方は、落ちてきた天井の梁に体を押さえつけられて、頭だけを動かしていた。
「駄目、親方、じっとしてて!」
僕の大好きな、震える声が聞こえた。親方の鼻を、ゼペットが押さえていた。凄い根性だ。ゼペットは、崩れてきた大きな棚に体を挟まれてほとんど動けないのに、ずっと親方の鼻を守る体勢を続けていたんだ。親方の目の明かりで、クリケット・ジョーたち三人が、大きな柱の下敷きになっているのが見えた。あれじゃあ身動きできないな。そういう僕も、何がなんだかわからない棒やら板やら木箱やらの下敷きになってて、頭しか動かせない。
「凄いね、クリクリ・ジョー!」
と僕は言った。
「いったい、どんな必殺技を使ったの? まさかこんな凄いやりかたで僕を壊そうとするなんて、思いもしなかったよ!」

 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL