「明日の朝、出発する。自警団の者は全員、旅の準備にかかれ」
フォックス中尉もキャット少尉もアリドーロも、 それまで黙ってぼーっとしていたけれど、 クリケット・ジョーの言葉を聞くと、急に力がわいてきたみたいだった。
「了解!」
自警団の皆は元気よく立ち上がり、荷造りをするために、てきぱきと村中へ散って行った。
「ピノキオ」
クリケット・ジョーが、ふと立ち止まって振り返り、僕に声をかけた。
「えっ。何?」
カモフラージュ電波のことを教えてくれるのかな? と僕は思ったけど、違った。
「お前を、プリンス社のロボットでないと認めてやる。それに、お前の絶縁体で出来た体は、連中の電気攻撃から人間を守るのに役に立つ」
「ありがとう」
「お前も、ゼペットと一緒に、俺たちについてこい」
そう言うと、くるりときびすを返して、クリケット・ジョーは歩き去った。

 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL