月明かりの中で、そんなことをぐるぐる考えていたら、僕は、寂しくなってきた。
もしも、ゼペットが、お爺さんの日記を見つけて、僕を探しに来てくれなかったら、僕はずっとあそこで眠り続けていたんだろうか。
500年どころか、何千年も眠り続けて、やがて、本当にただの枯れ木になって、何もわからない土になってしまってたんだろうか。
僕は、だんだん、目の前で眠る300人の村人たちの悲しさがわかってきて、胸が苦しくなった。
そうか、この人たちは皆、眠り続けて、何十年かしたら土になってしまうんだ。
彼らを起こしてくれる人は、もういないんだ。
僕は、とうとう、あんまりにも胸が苦しくなりすぎて、頭の奥がツーンとなって、しゃがみこんでしまった。
そこへ、誰かが、荷物を両手いっぱいに抱えて歩いてきた。
クリケット・ジョーだった。
クリケット・ジョーは、僕に気づかない様子で立ち止まり、広場を見渡した。僕は、見てしまった。クリケット・ジョーは、泣いていた。







