「え?」
「隊長には言うなよ」
フォックス中尉は、怖い顔をして僕に言った。意味がわからないので、僕は聞き返した。
「言うなって、何を?」
「俺たちが、涙を流していたことさ」
と、キャット少尉が言った。
「自警団には、めそめそ泣いている暇なんかないんだ。そんな暇があったら、未来のために戦わねばならない。それが隊長の信念なんだ。だから、俺たちがそろってこんなところで泣いていたことがばれたら、こっぴどく叱られてしまう」
「だから、隊長には黙っていてくれないか。もう泣かないからさ。頼む」
フォックス中尉が僕を拝んだ。
「うん、わかった。言わないよ」
僕はそう答えた。それにしても、変な人たちだなあ。特にクリケット・ジョーは変だ。自分が一番泣いていたくせに、隊員たちが泣いたら怒るなんて。
![]() |
![]() |







