親方は、自分の壊れた家から工具を持ってきて、自動車をトンテンカンテン叩き始めた。親方は、鍛冶屋さんなんだ。
ゼペットは自警団の皆の荷造りを手伝い始めた。
僕は、うきうきしてきた。
旅だ。旅に出るんだ。皆と一緒に。
でも、本当は、すぐそのあとに、別れが待っていたんだ。
「じゃあ、皆、達者でな」
と、アントニオーニ親方が言った。
「見ての通り、ワシの自動車は、お前さんたち全員が乗れるように、ちょいとサイズを直しておいた。しっかり漕げよ、アリドーロ」
自動車は、親方の言う通り、アリドーロでも運転できるように、大きく作り直されていた。それに、後ろの座席も広くなって、皆の荷物を載せることができるようになっていた。







