みんなが、のっぽのフィラメントを追いかけようとしている。
僕はそれと反対の方向を目指して、とにかく走った。
あっという間に、僕の周りは、砂の混じった風だけになった。
僕の耳には、ごうごうざらざらという砂の風の音しか聞こえなくなっている。
ゼペットは、まさか僕が、自分から進んで走って遠ざかっているとは気がついてないはずだ。
ほんのちょっと見失っただけだ、と思っているだろう。
今のうちに、なるべく遠く離れよう。
念のためさ。だって、僕は精神力が弱いからね。戻るのが面倒くさくなるくらいに離れておかないと、きっとすぐに、みんなのところに帰りたくなってしまうに決まってる。 でも、僕は帰っちゃいけないんだ。
だって、僕がいたら、のっぽのフィラメントは、クリケット・ジョーたちに協力してくれないって言うんだもの。きっと、いくら頼んでも、のっぽのフィラメントは絶対に気持ちを曲げないだろう。あのクリケット・ジョーの怖い目ににらみつけられてもへいちゃらな様子だったからね。
僕はここまでの旅の間、みんなとたくさん話をして、 みんながどんなにプリンス社のロボットたちをやっつけたいか、知ってる。
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