そうか。アリドーロが言っていた。僕らの村を襲ったロボットは、東の沼にある、戦車岩くらいの大きさだったって。村を出たあとで通りかかった沼の岩、あれが戦車岩なら、目の前のブルチネルラと、まさにそっくりな大きさだ。
目の奥に、踏み潰されたゼペットの店が浮かんだ。
ぺちゃんこになったゼペットの村の家々が浮かんだ。
並んだベッドに眠る、ゼペットの村の人たちの姿が浮かんだ。
気づくと、僕は立ち上がっていた。
良い子は、ケンカなんかしちゃいけない。
それはわかってるんだけれど、でも。

「ヘイ、やめとけ! ピノキオ!」
「こいつ腹が減りすぎておかしくなってるんです、許してやってください、ブルチネルラの旦那!」
「許さない」
と、僕は言った。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL