ブルチネルラの、鉄でできた大きな足底が、僕に向かって真上から降りてくる! なにしろ、家をぺちゃんこにするくらいのでっかさなんだ。どっちに逃げたらいいか、なんて考える暇はない。ただ、地面を、転がりやすい方向に必死で転がった。
ズシン! とブルチネルラの足が、地面にめりこんだ。僕はぎりぎり、本当にぎりぎりでそれをかわして、地面を横滑りに転がった。ブルチネルラの足の振動で、海の波みたいに砂が飛び散り、それと一緒に僕の体も跳ねた。
「うわあ、ぺっぺ」
口に入った砂をちゃんと吐き出す間なく上を見上げると、なんてこった、大変だ、僕は、ブルチネルラの胴体の真下に転がってきているじゃないか。逃げるどころか、近づいちゃったなんて。
ブルチネルラは怒って、両足をズシンズシンと、僕めがけて踏みつけた。
ところが、僕は、それを全部かわし続けたんだ。意外なことに、ブルチネルラは大きすぎて、自分の体の真下にいる僕を、ちゃんと狙えないんだよ。
「このお! すばしこい奴め!」
ブルチネルラは一生懸命僕を踏みつけようとして、とうとう自分の足をもつれさせ、派手にころんでしまった。地面が揺れて、物凄い砂しぶきとともに、僕は宙に舞った。
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