僕は苦し紛れに、叫んだ。
「ブルチネルラ、君の後ろに、お化けがいるぞ!」
「えっ。お化けだって!?」
もちろん、そんな下らない嘘で、ブルチネルラが騙されるわけない、と思ったんだけど、ブルチネルラは、騙された。アリドーロの体くらいはありそうな大きな頭を、くるりと回転させ、後ろを見た。
その時だよ。
なんと、聞いてくれよ、みんな。嘘をついたせいで、僕の鼻がぐんぐん伸びて、ブルチネルラの体の一番上のところにある、喉元の機能停止ボタンまで届いてしまったんだ!
僕の鼻に押されて、でっかいボタンが、スコン、と引っこんだ。
ブルチネルラは慌てて頭をこっちに回転させて、自分の引っこんだボタンを見た。
「馬鹿、騙されるな!」
「ボタンを押された!」
と、ブルチネルラのお腹のところと、足のところから、ふたつの声がした。
「わあ! 機能停止してしまう! 頼む、ボタンが戻らないように押さえてくれ!」
と、ブルチネルラの頭が言った。

 
 
  
 
 
 
 
 
 
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