そうか。のっぽのフィラメントが言っていた、プリンス社のロボットを全滅させることができる情報って、もしかしてこれのことかな。そうに違いない。
「そういう生意気なことをしなけりゃあ、中央コンピュータ様も、あちこちの村を踏み潰すなんて手荒なことを、ブルチネルラの旦那たちにやらせたりしなかったんだぜ」
「そうとも。相手を殴ろうとするから、殴られるんだ。人間たちがおとなしくしてりゃあ、俺たち機械だって、おとなしいんだ」
「えっ。そうなの」
もっと話がしたい。でも、スコーピーとネットスミスは、糸から手を離した。
「あばよ!」
「あばよ!」
砂の風の向こうに、スコーピーとネットスミスは消えていった。

僕はさらにそれからしばらく、空を流された。驚くことに、丸一日以上も、僕は流された。それからやっと、地面が近くなって、ひんやりする風が吹きつけてきた。
霧が出てきて、僕の視界は真っ白になった。

 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL