とつぜん、予想もしないくらい強い衝撃とともに、僕は地面に叩きつけられた。自分がそんなに凄い勢いで地面に向かっているなんて思わなかったので、驚いた。地面は固い岩でできていて、水がた まっているのか、冷たいしぶきがあがった。
僕は、地面の岩から跳ね返り、そしてまた別の岩にぶつかって、凄い勢いでどんどん転がった。
そして、僕は気を失った。


随分たってから、僕は目を覚ました。
僕は、岩の水溜りに転がっていた。まるで、「モノ」になったみたいな気分だった。
お腹が減りすぎていたし、あちこちかじられすぎたし、それに地面にひどくぶつかったせいもあるんだろう。体の感覚があまりなかった。
首も動かないので、周囲をしっかり見ることもできなかった。空はうすぼんやりしていて、霧が立ちこめ、昼だか夜だかわからなかった。
自分の、折れたところがギザギザになっている鼻先だけが、見えた。
僕はまた、気を失った。

 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL