「仕方ない、アリドーロ。頭だけでもいいから、僕を皆のところへ連れて行ってくれない?」
「頭だけで、皆のところに帰るのかい」
「僕はクリケット・ジョーたちに、話をしたいだけだからね。頭さえあればいいよ」
「皆きっと、びっくりするよ。ピノキオだってわかってくれないかも」
「アリドーロは、僕ってわかってくれたじゃないか」
「皆、無気味に思って、話をしてくれないかもしれないよ」
「アリドーロは、僕と話をしてくれてるじゃないか」
「でも……でも……うーん」
「お願いだ、頭だけだから、軽いだろう? 僕を皆のところへ連れて行って。お願いだ」
「うーん、仕方ないなあ。わかったよ」
アリドーロは、力持ちのくせになぜだか随分もったいをつけてから、うなずいた。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL