「オレ、嘘ついてた。本当はオレ、忘れてなかったんだ。隊長たちが向かった方角のこと」
「えーっ。嘘ついてたの! そんなあ! じゃあ、やっぱり、クリケット・ジョーたちは、僕らが歩いてきた、湿地帯の方角に進んでいったの?」
アリドーロは泣きながら、途切れ途切れに答えた。
「いや、そうじゃ、ない。湿地帯は、進みにくいから、迂回、したんだ。この、湿地帯の東側に、川が、ある。その、川に沿って、海の、方角へ、向かって、行った。でも、結局最後には、湿地帯の、反対側へ、着く。そこに、濡れた砂浜の海岸が、あって、海が、ある」
アリドーロがしゃくりあげたので、アリドーロの肩にくくりつけられてる僕の頭も、ぐらんぐらんと揺れた。

何でアリドーロがそんな嘘をついたのか、わからない。でも、そういうことなら、一刻も早く僕たちは反対方向に進路を変えて、湿地帯の反対側へ行かなくちゃ。
「そりゃ大変だ! 早く、戻ろう、アリドーロ!」
「駄目だよ、もう、追いつけやしない」
「追いつけなくても、行くんだよ、アリドーロ!」
 
 
  
 
 
 
 
 
 
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