「まったく、足手まといな奴らばっかりだぜ」
フィラメントは、足元の岩を拾った。洞穴の奥を見た。フィラメントの前には、大きくて平らな岩盤が、垂直に立っていた。
フィラメントは、岩を右手に持ち、ゆっくりと、大きく、両腕を振りかぶった。ピッチングのフォームだった。腕と体が弓のようにぎりぎりと引き絞られた。物凄い力で歯を食いしばり、その歯が砕けそうになっている。
一瞬、フィラメントの体が見えなくなった。信じられないほどの瞬発力で、岩を投げたのだ。
岩の壁が粉砕され、人が通れるくらいの穴が開いた。
穴の向こうから、光が漏れてきた。
僕の知っているような光ではなかった。
赤や、青や、黄色や、さまざまな色の光が、花火のように輝いている。
光だけではなかった。音が聞こえてきていた。
最初、鳥が鳴いているのかと、思った。







