のっぽのフィラメントは、僕の頭とゼペットのスケッチブックを抱えたまま、まばゆい光の中をゆっくりと進んだ。
広い広い、向こうの端が見えないくらいに広い、岩の壁に囲まれたドームのような場所だった。ドームの
真ん中の、一番天井が高くなっているところに、銀色の柱が一本、立っている。その柱を中心として、岩の壁のあちこちにランプが埋め込まれているんだ。そのたくさんのランプが7色に光ったり消えたりをくり返してる。でたらめな散らばりかたで埋め込まれているようだったけれど、とにかく綺麗だった。なんのためのランプだろう?
絶え間なく、いろんな方向からピコピコという電子音が聞こえる。実は、あちこちで鳴っているのではなく、
ドームの真ん中の柱から発せられているようだった。その音が、あちこちの岩の壁に反響しているんだ。少しもうるさくなかった。さびしげで、だけど楽しげな、不思議な音だった。音楽のようにも聞こえた。
まるで別世界だった。
目覚めてからずっと見てきた、お化け屋敷みたいな大地や、砂漠や、毒の海や、切り立った絶壁や、洞窟や、そして恐ろしいロボットとの戦いが、まるで全部嘘のように感じられた。
こんな光と音を、ずっと前に見たり聞いたりしたことがあるような気がした。

 
 
  
 
 
 
 
 
 
(C) 2007 西田シャトナー・灯夢/BANDAI VISUAL